投稿者: TAMURA Hiroshi

  • 文と武

    日本では12世紀末から19世紀半ば過ぎまで、武士が軍事のみならず文治も司る武家政権が続き、「文武両道」という言葉も現在に至るまで人口に膾炙している。が、これは東アジアでは特異な部類に属する。 東アジアでは伝統的に、文と武 […]

  • 省と部

    21世紀に入ってから、日本では中央省庁再編によって1府22省庁が1府12省庁に再編されたが、この、中央行政機関を「省」と呼ぶことについて、学生時代に日本史ではなく世界史を履修した人だと、ちょっと引っ掛かるものがあるかもし […]

  • 情報と消息

    アングロサクソンが英語においてインフォメーション(information)とインテリジェンス(intelligence)を分けて扱うのに対して、日本人は両者を一緒くたに「情報」と扱っていて、それゆえ意志決定に支障を来して […]

  • 亜州卓上戦棋定点観測:2020年5月

    ブログ「Hong Kong Wargamer」から Advanced Squad Leader War Stories Advanced Squad Leader scenario AP141 Currie’s Favo […]

  • 動詞が先か?目的語が先か?

    MacやWindowsによってパソコンはそれ以前よりも使いやすくなったが、その理由については「GUIだから」という通り一遍な説明がなされることが多い。が、実はそれだけが理由ではない。キーボードからコマンドを打ち込んで操作 […]

  • ワープロソフトと英作文

    日本のITにおける悪癖のひとつとして、Excelが文書作成にも使われることがよく挙げられるが、そのような悪癖がまかり通る理由として、Wordの使い勝手が悪いから、と思っている日本人は多いだろう。 そもそもWordに限らず […]

  • 表計算ソフトの用途

    個人用のコンピューターでよく使われるアプリケーションソフトのひとつである表計算ソフトもまた、アメリカで育まれてきた。しかし、その主な用途は現在に至るまで、日本とアメリカでは大きく異なっている。そして、日本とアメリカでの表 […]

  • フラグが立つ時

    世界中で、何十億もの人々が、パソコンやスマホやタブレットといった個人用のコンピューターを所有して、日常的に使うようになって既に久しい。 このような、個人で使うコンピューターというものは、20世紀の後半に、主にアメリカで育 […]

  • 亜州卓上戦棋定点観測:2020年4月

    The Hong Kong Society of Wargamers公式掲示板の画像付きスレッド等(4月18日に予定していた定例会は新型コロナウイルス感染症対策のため中止) Alexandrian Macedonians […]

  • 同文異義:霞

    「霞」という字は、日本語の訓読みでは「かすみ」と読み、現代ではもっぱら春の薄霧を指す。が、霞とは元々、朝焼けや夕焼けの真っ赤な空のことを指し、支那語では現代でもそういう意味で使われていて、朝焼けは「朝霞」、夕焼けは「晚霞 […]

  • 同文異義:猪

    「猪」という字は、日本語の訓読みでは「いのしし」と読むが、西遊記の猪八戒がイノシシではなくブタであることからもわかるように、日本以外では支那でも朝鮮でもベトナムでも「猪」はイノシシではなくブタを意味する。野生のイノシシを […]

  • 同文異義:城

    「城」というと、日本では堀や石垣や天守が連想されるが、そのような形態の城のルーツは中世の山城に遡る。基本的に、武士が敵対する勢力との戦いの際に立て籠って援軍を待つ軍事拠点、という扱いだった。 一方、支那における「城」とは […]

  • 同文異義:餅

    年明けから足掛け3ヶ月に渡って、日本とは大きく異なる支那の風土・社会・人間について勝手気儘に綴ってきたが、その延長で、漢字の字義という観点から日本と支那の差異についても、しばらく勝手気儘に綴ってみる。 日本と支那について […]

  • 亜州卓上戦棋定点観測:2020年3月

    The Hong Kong Society of Wargamers公式掲示板の画像付きスレッド等(3月7日に予定していた定例会は新型コロナウイルス感染症対策のため中止) Battle Report: Norman vs […]

  • 支那の見方・その13

    さて、年明けから3ヶ月に渡って、「天下」をキーワードに支那の見方を勝手気儘に綴ってきた本稿も今回で一応、おしまい。というわけで、最後の内容は、未来の話。 前々回と前回、支那を「砂袋社会」と形容したが、支那を砂袋社会たらし […]