カテゴリー: 言いたい放題
ライトノベルは何がどう軽いのか
ライトノベル、という言葉が人口に膾炙して久しい。元々は1990年代初頭のインターネット普及直前にパソコン通信サービス大手だったニフティサーブで、会議室の名称として誕生した言葉なので、使われ始めてから既に約30年が経ってい […]
騏驎も老いては駑馬にも劣る
2018年11月3日の昼過ぎ、学園祭真っ最中の日本大学神田三崎町キャンパスへ向った。目的は日大戦史研主催の高梨俊一講演会「歴史ゲームを通して歴史を見る」。 四半世紀前、まだ関西の実家暮しだった学生時代、「シミュレイター」 […]
記憶から記録へ
先週の続き。卓上ウォーゲームのルールは「戦場や軍事組織の原理原則」という、ゲームの外側に存在していて、なおかつ一般的ではないコンテクストに強く依存している、というのが先週のまとめだったけど、歴史上実際にあった戦いを題材に […]
一発ギャグとパロディ
タイトルだけ見てお笑いの話だと思って脊髄反射でアクセスしてきた奴、後半は卓上ウォーゲームの話になるし、そっちの方が本題だから前半読んだら回れ右して失せろ。 笑いは国境を越える、と、しばしば言われたりするけれど、実際はその […]
早く行きたければ、一人で行け。
こんなことわざが、アフリカにはある。 If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together. (早く行きたければ、一人で行け。遠くまで行 […]
チープとプレミアム
近代に入って以降、日本の産業は基本的に「チープ戦略」だった。欧米の製品よりも品質は低いけれど価格は安いものを作ることで、内需を満たし、外貨を稼いできた。そもそも、欧米よりも技術力が低かったのだから、そうせざるを得なかった […]
アジアの断絶
とりあえず、冒頭に「War-Gamers Advent Calendar 2020」へのリンクを張っておく。 人生最初の海外旅行が、よりによって、これだった。加えて、大阪と北海道のハーフとして生れ育ち、冷戦末期の1980 […]
ソリューションとクソリューション
先週の続き。なにがしかの問題を解決する策をソリューションと言うが、日本ではソリューションとは名ばかりの、「頑張りましょう」「気を付けましょう」と言うだけのクソリューションが横行している。これもまた、日本人の貧乏臭さが関係 […]
貧乏臭さの功罪
日本人の気質は「貧乏臭い」、この一言に尽きる。単純に「貧乏」なのではなく「貧乏臭い」というのがミソで、リソースを極限まで使い倒す、というのが習い性になっている。耕作が可能な土地が乏しいがゆえ、古くから二毛作が行われてきた […]
長い江戸時代・その4
江戸時代には、「同じ職場で同じ面子で同じ仕事をずーっと続けてゆくのが真っ当な働き方」という労働観が確立したのと同時に、「同じ場所にずーっと代々住み続けるのが真っ当な生き方」という人生観も確立した。日本人の持ち家信仰も、そ […]
長い江戸時代・その3
江戸時代に確立した、「同じ職場で同じ面子で同じ仕事をずーっと続けてゆくのが真っ当な働き方」という労働観は、2000年頃を境にどんどん崩れてしまっている。このことは、忠臣蔵の人気凋落からもうかがえる。 忠臣蔵の人気が凋落し […]
長い江戸時代・その2
江戸時代のパックス・トクガワーナは、戦国時代の実力主義だけど戦乱続き、を否定する所から始った。それゆえ、人間集団をどんどんどんどん細分化していって、同じ小集団にずーっと所属し続けてゆけば、誰でも能力の優劣を問わず、一応食 […]
長い江戸時代・その1
日本の歴史は400年周期で大変動する、という説が存在する。800年頃に平安京が作られ、1200年頃に武士の政権が成立して、1600年頃に江戸の都市開発が始った。いずれも、日本の歴史における大きな転換点だったと言えるだろう […]
需要と供給
需要と供給はニワトリと玉子の関係のようなもので、どちらが先とは言い難い。現物を実際に見てから初めてそれが欲しくなることは、いくらでもある。加えて、人は同じ物をずっと求め続けるとは限らず、急に飽きることもある。 自由主義の […]
資本の引力
あらゆる物体は引力を持ち、質量の大きな物体ほど強い引力を持つ……というのが万有引力の法則だが、資本もまた、ある種の引力を持つと言えるだろう。 何らかの商売をするにあたっては、元手が大きいほど、沢山作れる、沢山仕入れられる […]