貧乏臭さの功罪

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日本人の気質は「貧乏臭い」、この一言に尽きる。単純に「貧乏」なのではなく「貧乏臭い」というのがミソで、リソースを極限まで使い倒す、というのが習い性になっている。耕作が可能な土地が乏しいがゆえ、古くから二毛作が行われてきたし、廃品の再利用も古くから盛んだった。

そのような、リソースを極限まで使い倒す、という気質は勤勉性の源泉になったと言えるし、ポスト大量消費社会を先取りしていたとも言えるだろう。しかし、そのようにリソースを極限まで使い倒そうとすると、人間に色々と負担がかかることになる。加えて、日本人は潤沢なリソースを得られる場面においても、そうした潤沢なリソースを上手く使いこなせなかったりする。

日本で投資やベンチャーがなかなか盛んにならないのも、そうした貧乏臭さが原因だと言えるだろう。リソースが潤沢でなければ、トライ&エラーは実現できないからだ。逆に、一度うまくいった方法にいつまでも固執しがちになる。バブル経済と、その崩壊後の長い停滞は、日本人の貧乏臭さと、それゆえのリソースの使い方の特徴が如実に表れていると言えるだろう。

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